かつて僕らは宇宙飛行士に憧れた。今はイオンエンジンに夢をたくす。

Pict by NASA’s Marshall Space Flight Center
かつて僕らは宇宙飛行士に憧れた。今はイオンエンジンに夢をたくす。
introducing 「アポロ13」「ライトスタッフ」「カプリコン・1」
約3億キロ離れた小惑星「イトカワ」から、探査機「はやぶさ」が2592日ぶりに帰還した。一度死んだイオンエンジンを甦らせ、幾多の困難を乗り越えてミッションを果たした宇宙航空研究機構(JAXA)には脱帽する。
川口淳一郎氏が率いる「はやぶさ」プロジェクト・メンバーの執念と技術力に驚嘆すると共に、日本人として彼らを誇りに思う。
しかも赤血球ほどの大きさのイトカワ微粒子がカプセルから確認され、夢が大きく膨らんだ。太陽系の起源と進化の謎が少しずつ解明されるのは、今からだ。
宇宙開発に憧れる日本の子供たちが増えることは、間違いないだろう。
こんばんは、マンハッタン坂本です。



6人の日本人宇宙飛行士を乗せたスペースシャトル計画が今年いっぱいで終わるという。
ロシアがソユーズで有人宇宙飛行を継続し、引き続き優秀な日本人宇宙飛行士が搭乗する予定だが、1960年代ほど全世界が注目することはない。
ソ連初の人工衛星スプートニクの打ち上げ成功に刺激され、高校時代をロケット打ち上げ実験に明け暮れ、NASAのエンジニアになった炭鉱町の少年がいた。
  (注釈1)
人工衛星に乗せられ宇宙をさまようライカ犬に思いをはせ、僕の人生の方がまだマシだと自分の不幸を受け入れるスウェーデン少年もいた。
  (注釈2)
マーキュリー計画に参加したゴードン・クーパー(デニス・クエイド)のように、最高のパイロットを目指して空軍から転身した者もいる。
彼は空軍最高のテスト・パイロット、チャック・イェーガーを尊敬していたので、常にマイペースだ。
マーキュリー計画最後のジェミニ5号の打ち上げ直前に、いびきをかいて寝ているのには笑った。
  (注釈3)
ケン・マティングリー(ゲーリー・シニーズ)のように、せっかく憧れて宇宙飛行士になったのに、打ち上げ直前に風疹の疑いで降ろされた者もいる。
だが「アポロ13」の危機に際し、勝手知ったる司令船のシュミレータで再起動のための電力確保のテストを必死で繰り返し、無事の生還に貢献した。
乗組員やスタッフの誰よりも、彼の誇らしげな顔が印象的だった。
  (注釈4)

「カプリコン・1」の三人の宇宙飛行士は、打ち上げ直前になって、密かにロケットから降ろされ、秘密基地に連れていかれる。
そこにはボスのケラウェイ博士がおり、生命維持装置の欠陥が発見されたので、基地内にセットした火星から交信をして欲しいと頼まれる。200億ドル以上かかったプロジェクトを潰したくないからだ。
三人は、家族の命を守るためにやむなく引き受け、火星からの中継を演じる。
大気圏再突入前の最後の交信のとき、飛行士の一人ブルベイカーは妻に向って意味深な言葉を発する。
「またヨセミテへ行こう。去年みたいに」
ブルベイカーの妻が一瞬怪訝な顔をする。
それを記者室から見ていた新聞記者のコールフィールド(エリオット・グールド)は、勢い調査を始める。わずか480キロ先から火星の電波がきていると言い残して友人の管制官が失踪しており、自分自身も車のブレーキに細工をされ危うく命を落としそうになったからだ
司令船の着水地点に連れて行かれる予定が変更になる。
三人の宇宙飛行士は、突入失敗で死んだことにされると感づき、何とか基地を脱出する。だが乗っていたジェット機が不時着し、三方向に別れて灼熱の砂漠へ逃げるハメになる。
ヨセミテには行っていない、とブルベイカーの妻から聞き出したコールフィールドは、ヒューストンから480キロの場所に基地を発見する。だがもぬけの殻である。
複葉機を使って飛行士たちを捜索する。そして2機の追跡ヘリから生き残ったブルベイカーを助ける。
死んだはずの宇宙飛行士たちの追悼式に、二人が悠然と姿を現す。
  (注釈5)

米ソ宇宙開発戦争の初期において、多くの事故が隠蔽された。
今でも、世界中のあらゆる出来事の中に、トリックが隠されているに違いない。
TV放映だろうと、パソコンやケータイで見られる動画だろうと、すべてが本物であるとは限らない。
決して諦めずミッションを果たした小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトの2592日に及ぶ軌跡は、本物である。
だが子供たちが能天気に宇宙飛行士に憧れる時代は終わった。

現代は、本物かどうかを判断するのが極めて困難な時代だ。
ただ、この世で唯一頼りになるのは、自分自身の判断力しかない。

僕に言わせれば、自分にとってその酒が旨いかどうか、判断できるつもりだ。
注釈1、「遠い空の向こうに」(監督:ジョー・ジョンストン)
アメリカ映画 1999年製作 原題:October Sky
原作、ホーマー・H・ヒッカムJR「ロケットボーイズ」

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注釈2、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」(監督:ラッセ・ハルストレム)
スウェーデン映画 1985年製作 原題:Mitt liv som hund
ゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞受賞。
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注釈3、「ライトスタッフ」(監督:フィリップ・カウフマン)
アメリカ映画 1983年製作 原題:The Right Stuff
米アカデミー賞作曲賞・編集賞・音響効果賞・録音賞受賞。
原作、脚本:トム・ウルフ
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注釈4、「アポロ13」(監督:ロン・ハワード)
アメリカ映画 1995年製作 原題:Apollo 13
米アカデミー賞編集賞・音響賞受賞。
原作、ジム・ラヴェル“Lost Moon”
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注釈5、「カプリコン・1」(監督、脚本:ピーター・ハイアムズ)
アメリカ・イギリス映画 1977年製作 原題:Capricorn One
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